介護職の勤務時間はどのくらい?勤務日数や残業時間なども紹介

公開日: 2023/06/15

各介護施設に所属する介護職員は、支援や介護を必要とする方の日常生活を支えています。しかし、超高齢社会を迎え、介護職不足も顕著に表れてきました。そのため、介護施設によっては勤務日数や残業時間が増えるといったケースも少なくありません。そこで今回は、介護職の勤務時間をはじめ、勤務日数や残業時間についても解説しています。

介護職の勤務時間と勤務日数は?

介護職は、さまざまな施設や事業所で働いています。たとえば、有料老人ホームや特別養護老人ホームなどの24時間体制もあるうえ、デイサービスといった日勤をメインにした施設も存在します。

ただし、労働基準法では1日あたり8時間(休憩を除く)、1週間で40時間、年間で260日間の労働が基本です。そこで、一般的な介護職の勤務時間と勤務日数を種類別にご紹介します。

原則日勤のみの場合

ヘルパーが多く在籍する訪問介護やデイサービスは、一般的に8時間労働です。かりに1時間の休憩を入れた場合は、出勤から退勤までの時間は9時間になるでしょう。8時出勤なら17時まで勤務、9時出勤なら18時までが勤務です。

また、勤務日数はほとんどが5日間、デイサービスに関しては土日が休みというケースも多いでしょう。ただし、訪問介護とデイサービスのどちらも一部で夜間対応を可能としています。

夜間対応の場合は、上記勤務には当てはまりません。原則18時から8時が夜間対応の時間帯です。一方、有料老人ホームや特別養護老人ホームといった24時間体制の施設でも日勤のみで働く方はいます。

夜勤ありの場合

夜勤ありの場合は、少し複雑になります。たとえば、夜勤のみなら週2~3日程度、シフト表によりますが、2交代や3交代なら週4日程度と考えておきましょう。

ただし、夜勤の働き方は、さまざまです。一回の夜勤を9時間とするところもあれば、16時間とする施設も存在するでしょう。もし、16時間勤務の場合は、2日間程度の勤務に計算されます。

基本的には、労働基準法で定められている週40時間労働を原則とするでしょう。ただし、施設が1か月単位もしくは1年単位の変形労働制を採用しているときは、上記内容にならないので要注意です。

介護職の残業時間と休日出勤はどの程度?

一般的な企業の場合は、残業時間や休日出勤は頻繁に発生します。今月は忙しいから毎日残業だという方も多いのではないでしょうか。

もちろん、介護職にも残業や休日出勤は発生します。たとえば、利用者の容体が急変した、急に欠員が出た、何らかのトラブルが発生したというケースです。

また、定期的な会議といった計画された残業もあるでしょう。しかし、24時間体制の施設などの場合は、早番、日勤、遅番、夜勤といったシフトのため、トラブルなどが発生しても次の方に引き継げます。

突発的な残業や欠員による休日出勤はありますが、頻繁な残業や休日出勤はあまりないでしょう。実際に、介護職に関する求人の多くは、残業なしと記載するところも少なくありません。

介護職の勤務形態にはどのようなものがある?

介護職には、さまざまな勤務形態があります。前項で少し触れましたが、もう少し詳しく見ていきましょう。

夜勤

介護付き有料老人ホーム、特別養護老人ホーム、通称老健と呼ばれる介護老人保健施設などの入所型は、基本的に夜勤が発生します。シフト表の中に、何度か夜勤が組み込まれるでしょう。

ただし、夜勤はシフトで組み込まれる夜勤と専従の2種類が一般的です。もし、専従の場合は、その名のとおり夜勤のみになります。

夜勤の仕事内容は、一般的に施設巡回や緊急対応をはじめ、排泄、服薬、食事準備などです。夜専門で働きたいと考えている方には、適した働き方といえるでしょう。

シフト勤務

シフト勤務は、おもに入所型に用いる勤務形態です。一般的には、早番、日勤、遅番、夜勤の4つに分かれてシフト管理します。

シフトの作成方法については、各施設や事業所でバラバラです。各勤務帯を順番に組み込む、従業員の希望や条件をあらかじめ入れるなど、さまざまな手法を用います。

また、介護現場の多くは、余剰人員を抱えていません。万が一、誰かが欠勤した場合は、急な出勤を頼まれることもあるでしょう。

一方、デイサービスなどの通所は日勤帯がほとんどです。土日が休みならシフト管理があまり必要はありませんが、土曜日が休みではない場合は、隔週土曜出勤といった体制を整える可能性があります。

土日が休みとは限らない

介護職は、利用者の生活を支える仕事です。したがって、一般的な企業のように土日が休みとは限りません。もし、土日が休みといった介護職を探したいときは、デイサービスなどの通所型の施設がメインになるでしょう。

もちろん、入所型の施設でも土日休みは不可能ではありませんが、定年後の再雇用をはじめ、パートや派遣社員などといった雇用形態に限定されるケースがほとんどです。

まとめ

介護職は、工場やオフィスなどと同じく労働基準法の範囲で働きます。しかし、利用者の介助が仕事のため、施設や事業所によりシフト内容や夜勤回数は異なるでしょう。

また、残業時間もさまざまです。基本的に残業は少ない業界ですが、トラブルが原因で残業になるケースもあります。

介護職の仕事を探すときは、どのような勤務形態で働きたいかが大きなポイントのひとつです。希望や条件をはっきりしたうえで、自分に適した働きやすい職場を探しましょう。