「介護職に興味がある」「でも未経験・無資格なので、転職できるかが心配」などと感じている人はいませんか？応募できそうな介護職の求人があっても、本当に転職できるのかどうかは気になるところです。今回は未経験・無資格でも介護職へ転職できるのかについて、必要なスキルと身につける方法などと一緒に紹介します。
未経験・無資格でも介護職に転職できる！
結論から述べると、未経験や無資格でも介護職へ転職できます。超高齢社会にともなって、介護を必要とする高齢者の数は増えており、どこの介護事業所も慢性的な人手不足です。
「未経験・無資格でもOK」と求人に掲載しているところが多く、実際に未経験・無資格で転職した人も少なくありません。専門的な知識やスキルがなくても、転職後に先輩や同僚がひとつずつ仕事を教えてくれるので安心です。
介護の仕事と聞くと、食事・排泄・入浴といった身体介護をイメージするかもしれません。確かに身体介護は、介護職が行う仕事の大半を占めていますが、ほかにも介護職が担う仕事はたくさんあります。
食事の配膳や下膳、休憩時のお茶の準備、居室・トイレ・浴室・フロアの清掃、シーツ交換、利用者の話し相手など多岐に渡り、未経験者や無資格者でも無理なく行えるものばかりです。
安心して働くためには、規模が大きいところや新人教育や研修制度が充実しているところを選ぶとよいでしょう。規模が大きいところは、先輩の介護職が多く勤務しているため、丁寧に仕事を教えてもらえるでしょう。
また小規模のところでも、新人教育や研修制度が充実している場合があります。多くの施設・事業所で未経験者や無資格者を歓迎していますが、訪問介護事業所の訪問介護員（ホームヘルパー）だけは、介護職員初任者研修以上の資格が求められます。
介護職に必要な身につけるべきスキルとトレーニング方法
介護職として働く際に、必要なスキルはたくさんあります。以下でとくに未経験者・無資格者が意識して身につけるべきスキルを、トレーニング方法と一緒に見ていきましょう。
コミュニケーション力
まずはコミュニケーション力です。利用者が求めているものを正確に理解し、適切な介護を提供するためにはコミュニケーションが欠かせません。相手との信頼関係を築くためにも、正しい言葉遣いや会話におけるマナーを身につける必要もあるでしょう。
コミュニケーション力を高めるには、傾聴を意識するのがおすすめです。相手を否定せず、共感を示しながら相手のペースで話を聞きます。
観察力
観察力も欠かせないスキルのひとつです。日常的な細かい観察によって、利用者のいつもと異なる変化に気づけます。普段から利用者の体調や行動、発言内容などに気を配っておくことで、観察力を向上させられるでしょう。
介護に関する知識とスキル
とくに身体介護をするためには、専門的な知識やスキルが役立つでしょう。たとえば、認知症の利用者は記憶障害で新しいことを覚えられなかったり、見当識障害で時間や場所がわからなくなったりします。
また、徘徊や妄想、介護拒否、暴力・暴言などが見られるケースも珍しくありません。認知症に関する知識がないとうまく対応できず、介護職と利用者双方の負担が大きくなります。
反対に専門的な知識やスキルがあれば、双方に負担をかけずに対応できるようになるでしょう。書籍や研修などを通して学ぶほか、後述する資格を取得することでも知識やスキルを習得できます。
介護職へ転職するために取得しておくべき資格
介護職は未経験・無資格でも転職できますが、事前に専門的な資格を取得しておくと、転職活動がスムーズに進みます。また実際に転職した後も、仕事を早く覚えられるでしょう。以下で取得しておくべき資格を、全部で2つ紹介します。
介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、以前あったホームヘルパー2級の後継資格です。介護職のスタート資格として認知され、多くの介護施設・事業所から求められています。
取得するためには、研修講座を開催しているスクールに通わなければいけません。130時間ほどのカリキュラムを修了し、筆記試験に合格すれば取得できます。スクールによっては、土日コースを設置しているため、働きながらでも無理なく目指せるでしょう。
介護福祉士実務者研修
介護福祉士実務者研修は、介護職員初任者研修よりワンランク上の資格です。より専門的な知識やスキルを学びます。介護職員初任者研修を受けず、いきなり介護福祉士実務者研修を受けることも可能です。
450時間ほどのカリキュラムが課されますが、修了試験は義務化されていません。ただし、スクールによっては学習内容を確認する目的で、試験を課しているところがあります。
まとめ
未経験者や無資格者でも、介護職への転職は可能です。転職後は先輩に指導してもらいながら、少しずつ仕事を覚えていきます。安心して働くためには「規模が大きいところ」「新人教育や研修制度が充実しているところ」を探してみるとよいでしょう。
また余裕がある場合は転職前に、介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修といった資格を取得しておくのがおすすめです。
