介護福祉士の資格があると転職が有利?資格を持つメリットを紹介

公開日: 2023/10/15

介護業界で転職しようと思ったとき、介護福祉士の資格があると有利に働くといわれていますが本当なのでしょうか。有利に働く場合、具体的にどのように有利なのかも気になる点です。そこで今回は介護福祉士の資格が転職に有利なのかについて、資格を持つメリットやキャリアップの可能性などと一緒に紹介します。

介護福祉士資格があると転職が有利になる

結論から述べると、介護福祉士の資格があると、転職に有利に働きます。高齢社会にともなって、介護を必要とする人の数は増加し、同時に介護職に対する需要も大きくなっています。

人材不足から専門的な資格を持っていなくても、介護職として採用されやすいものの、国家資格である介護福祉士を持っていると、多くの施設・事業所は即戦力と判断するでしょう。

たとえば、実務経験がまったくなかったとしても、専門的に知識やスキルを有していると見なされます。無資格者や未経験者が同じ求人に応募していた場合、介護福祉士を持っている人を優先して採用する可能性が高まります。

また同じ介護職でも、資格手当を設定している施設・事業所が少なくありません。介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修よりも、介護福祉士の資格手当額を高く設定しているところがあります。

介護現場における資格保有者の求人需要

先で述べたように、介護業界は慢性的な人材不足なため、無資格者や未経験者でも採用されやすい傾向にあります。

しかし、より質の高い介護には専門性が求められることから、介護福祉士を求めている介護事業所が少なくありません。「介護福祉士歓迎」「介護福祉士の資格保持者優遇」としているところのほか、介護福祉士のみを募集しているところもあるでしょう。

また日本ではすでに、「65歳以上の高齢者の割合が、総人口の21%を超えた」超高齢社会に突入していますが、今後も高齢化が進行すると予想されています。介護を必要とする高齢者の数もどんどん増えていくため、介護現場における介護福祉士の需要は高く続くでしょう。

介護福祉士資格の取得がもたらすキャリアアップの可能性とメリット

介護福祉士の資格を取得すると、どのようなキャリアアップの可能性やメリットがあるのでしょうか。主なものを全部で5つ紹介します。

リーダーや管理職として働ける

介護福祉士を持っており、なおかつ充分な知識やスキルがあると認められれば、フロアリーダーやグループリーダー、主任といった現場での重要なポジションに就ける可能性が高まります。

利用者の介護のほか、新人教育やグループのまとめ役を担ったり、ケアマネジャーのケアプラン作成などに携わったりと、業務内容が広がります。またさらにステップアップして、施設長を目指すことも充分可能です。

ケアマネジャーを目指せる

利用者のケアプランを作成する、ケアマネジャーへのキャリアパスもあります。介護保険サービスを利用するためには、ケアプランの作成が必須なため、今後もケアマネジャーの需要は高くなっていくでしょう。

ケアマネジャーの資格を得るためには、特定の国家資格の保有と実務経験、または介護施設などにおける相談援助業務経験が必要です。介護福祉士を持ち、さらに実務経験が通算5年以上の場合、受験資格を得られます。

利用者や家族から信頼を得られる

たくさんある介護関係の資格のなかで、介護福祉士は唯一の国家資格です。そのため、資格を持っていると介護の専門家であると証明でき、利用者や家族から信頼を得やすいでしょう。

相手が信頼している状態では、アドバイスに素直に耳を傾けてもらえるなど、スムーズに仕事しやすくなる傾向にあります。

業界外の人たちに対外的な価値を伝えられる

介護業界内だけでなく、業界外の人たちに対外的な価値を伝えられるのもメリットです。介護福祉士は医師や弁護士などと同じ国家資格のため、業界外の人たちからは「介護のプロフェッショナル」「介護の専門家」と認識されます。

最近は介護業界以外でも介護に関するビジネスが広がっており、業界外で活躍する介護福祉士も少なくありません。対外的な価値を伝えることで、活躍のチャンスを広げられるでしょう。

専門性を高められる

介護福祉士の資格を取得する過程において、介護職としての専門性を大きく高められます。今から介護福祉士の資格を取得するためには、介護福祉士実務者研修の修了と実務経験、そして国家試験の合格が必須です。道のりは長く、決して平たんではありません。

しかし、研修・実務経験・国家試験の勉強を通して得た知識やスキルは、どれも介護職としての専門性を高めてくれるものばかりです。仕事に対する自信がついて、これまで以上にやりがいを感じられるようになるでしょう。

まとめ

介護を必要とする高齢者の数が増加していることから、介護福祉士に対する求人需要も高まっています。そのため、介護業界では無資格や未経験者でも採用されやすいものの、介護福祉士の資格を持っていれば転職活動に有利となるでしょう。

ほかにもリーダーや管理職として働ける、ケアマネジャーを目指せる、利用者やその家族から信頼を得られるなど、多くのメリットが生まれます。